子供の頃から、バレンタインデーになると必ずたくさんのチョコレートをもらうモテる男の子がいましたが、私はとても引っ込み思案な性格で、好きな男の子にチョコを渡すなんてことはできませんでした。

それは高校生や大学生、社会人になっても同じで、片想いの相手にチョコを渡せる積極的な人を羨ましいと思っていました。今は義理チョコなんて流行らない時代なので、恋人や夫に渡すのが一番多いと思います。でも、やっぱり私は、好きな相手に気持ちを伝える手段としてのバレンタインデーを利用するのが一番素敵だと思うし、本来そういう日として作られたんですよね。

私のバレンタインの想い出は、そんな引っ込み思案の私が勇気を持ってチョコで愛の告白をした日です。相手は今の主人・・・ではありません。会社の先輩で、とても仕事ができてハンサムで優しくて、会社でもその人に憧れている女性がたくさんいました。バレンタインにはもちろんたくさんのチョコをもらっていました。

その人が私を見つめる目、私に接する態度に何か特別な思いがあるように感じた私は、2月が誕生日だったその人に誕生日プレゼントとバレンタインを兼ねて、チョコレートと名前入りのライターを渡し、気持ちを告白しました。その時彼も、私のことが好きだと言ってくれました。私は有頂天になり、その人とデートする日を空想しました。・・・でも、いつまで経ってもその人からデートのお誘いはありませんでした。その人にはちゃんと同じ会社に彼女がいたんです。彼女がいたのに私のことを好きだと言ったのは、彼のダメな部分でもあり、優しい部分でもありました。

その後、その人のことも彼女のことも見るのが辛くなり、私は会社を辞めてしまいました。最近のドライな若者から見れば「馬鹿じゃないの」と思われるかもしれませんが、失恋の直後は死にたいと思うほど辛かったし、失恋のショックから立ち直るのに何年もかかりました。

それでも今は優しい主人に巡り会えて幸せに暮らしています。思い出すのも辛かったあのバレンタインの日のことを、今ではほろ苦い想い出として振り返ることができます。同じように失恋して悲しんでいる人がいれば、早く立ち直ってほしいと思います。