私の思い出のバレンタインは、彼から真っ赤なバラの花束をもらったことです。

日本では普通女の子が手作りのチョコやクッキーにプレゼントを添えて男の子に渡すのが一般的ですが、私が当時付き合っていた彼は中国人。中国では伝統的にバレンタインを祝うということはないのですが、ここ数年は日本や韓国の影響を受けて若い人たちの間で、恋人同士でバレンタインを過ごすのが流行ってきたのです。プレゼントの仕方も日本とは違っていて、男性から女性へ花束やケーキ、プレゼントとを渡すのが一般的なのです。バレンタイン当日は男性が恥ずかしがりもせずに大きな花束を抱えて歩いていたり、職場に花束が届くこともあります。

当時、私は中国留学を経て中国で仕事をしていました。彼とは付き合って2年。付き合って最初の年のバレンタインは日本式が抜けきれず私の方から彼へチョコレートをプレゼントしました。彼はとっても感激してくれましたが、まだホワイトデーというものが浸透していなかったので何のお返しもありませんでした。もちろんお返しを期待していたわけではありませんでしたが、やはり少しさみしい気がしました。

2年目は私もだいぶ中国の文化に慣れてきていたので、バレンタインにプレゼントを渡そうという気持ちはこれっぽっちもありませんでした。彼もあまりロマンチックな方ではなかったので何も期待していなかったのですが、仕事後に真っ赤なバラの花束を持って会いに来てくれた時は本当にびっくりしました!同僚たちの見ている前で手渡されてかなり恥ずかしかったのですが、照れ屋の彼がそんな大胆なことをしてくれるなんて本当に感激して涙が出てきました。花束を抱えて職場まで来るのはとても恥ずかしかっただろうな・・・と思います。

そんな彼と結婚し3年目を迎えました。子どもにも恵まれて幸せな毎日です。当時のことを時々振り返って話すことがありますが、やっぱり花束を持って外を歩くのは顔から火が出るほど恥ずかしかったそうです。でも結婚してからもバレンタインの日には花をプレゼントしてくれる優しい夫です。最近は花屋さんもいろんな珍しいプレゼント用の花を売り出していて、去年もらったのは水色のバラに銀色のラメが入ったものでした。ドライフラワーにして今でもリビングに飾っています。