私が心に残っている思い出のバレンタインは、中学生のとき。当時大好きな3年生の先輩がいて、まるでストーカーのように後をつけまわしていました。その先輩の時間表をチェックし、教室移動があれば先回りして通り道で待っていたりと、私の生活は先輩中心に回っていました。今考えると恐ろしいことをしていたのでは?と思うのですが、当時は大好きで大好きでたまらない先輩を少しでも見ていたくて、目が合えば本当に嬉しくて、という毎日を送っていたのです。実際、目が合うことが多かったので、楽しい片思いライフでした。さて、そんな女子のメインイベント、バレンタインは手作りのもの。といっても、製菓用チョコレートを溶かしてアルミカップに入れただけのものでした。でもいつ渡していいか、わかりません。人に見られたくないし、こっそりと渡したいけど、そんな場面は考えられません。下駄箱に入れるというのも丸見えだし・・・。

そこで公衆電話で呼び出そうか、とも思ったのですが、その勇気もありません。そこで、どうしよう、どうしようと思いながらとうとう先輩の家の前まで行ってしまいました。雪の降る寒い日でした。しばらく眺めていて、家の中から出てきてくれないかな、とひそかに思っていたのですがそれもかなわず、そっと玄関の雪の上においてきてしまったのです。私の名前入りのカードは入っていたのですが、そんな渡し方だったので、本当に先輩の手に渡ったのかもわからないままでした。

結局ホワイトデーには何も起こらず、ひそかに期待していた私はがっかりしたのですが、卒業式の時、もう最後だからと勇気をふりしぼってプレゼントを渡しました。そしたら、一言、「俺も好きだったからさ」と、言ってくれたのです。私は何も言えず、お辞儀だけして帰ってきてしまいました。考えてみれば、告白してその後のことはまったく考えてなかったんですね。両思いとわかっただけで本当に幸せで満足でした。その後、お互いに連絡を取ることはなく、終わってしまいましたが本当に純粋できれいな思い出として心の中に残っています。

私が高校生になってから道ですれ違ったとき、お互いに何度も振り返ったことを覚えています。