思い出のバレンタインというと、私がまだ中学生の頃のことです。

私、小学生のときから成長が早くて、中学生になってもその辺の男の子よりずっと背が高かったんです。そんな私が好きになったのは、男子の中でも小柄なKくん。中学生の頃って、友達同士で誰は誰が好き、っていう話をするじゃないですか。大人になってもする人はしますけど。私も友達にKくんが好き、と話したことがあるんですが、あんたより全然小さいのに、って笑われたんですよ。そう言われて、子供ながらに傷ついてしまって、Kくんを好き、っていうのはそれ以来封印してたんです。もう誰にも言わない!って決めて。それからは、Kくん本人といっしょになっても、好きだなんて素振りは全然だしませんでした。むしろ、あんた小さいよね~、なんてからかったりして。でも、どうしてでしょう。そのKくんと仲のよいNくんが、私がKくんが好きだって気づいたんですよ。今でもどうしてわかったのかわかりませんが・・・ある日いきなり、お前K好きなんだろ、って言われて。

それからは、Nくんだけが、私のコイバナを聞いてくれる相手になりました。かといって何か変わることもなく、毎日過ごしていたんですが、お正月を過ぎたあたりで親に言われたんです。新学期から転校することになるからねって。一瞬何を言われたのかわかりませんでした。でも、理解してからも、まだ中学生なんですからどうにもできませんよね。親に好きな人がいるから嫌だ!ともいえませんし。

それで悶々と一人で悩むというか、諦めつつも悲しむというか、考え込んでいたら、例のNくんがまた気づくんですよ。お前、なんか様子が変だぞ、って。私、我慢できなくなって、転校することを話しました。もう仕方ないよね、ってことも。そうしたらNくんは、Kくんに告白するべきだ、っていうんですよ。絶対無理。そのときはそう答えました。

そんなこんなでバレンタインデーになりましたが、私、全然チョコレートをあげるつもりなんてなかったんです。本当にまったく、でも、学校が終わって家に帰ったら、Kくんにチョコレートをあげられるのは今しかないんだ、って気持ちになってきて、コンビニでチョコを買って自転車で猛ダッシュしてKくんの家までいきました。呼び鈴を押して、出てきたKくんにチョコを押し付けて、また猛ダッシュで帰ってきてしまいましたが。

その後、Kくんから何か返事があったり、ということはなかったです。でも、自分の気持ちを知ってもらえた、ということで、満足して転校しました。これが一番のバレンタインデーの思い出です。