これから書くことが、はたして“想い出”という言葉がふさわしいかどうかはわかりません。ただ、私にとってはとても忘れられないバレンタインとなりました。
私が東京でサラリーマンをしていたとき・・・私は晩婚で、しかも田舎へと戻ってからの結婚でしたので、当然独身ということになります。バレンタインといっても、当時は女性従業員さんからの義理チョコ程度しかいただけませんでしたし、自分もそれほど気にしてはいませんでした。
さて、私は東京でのサラリーマン時代はほとんど自炊はせず、食事は外食という生活でした。そんな中、なかなかいい感じの定食屋さんにもだいたい週に一度程度ですが通っていました。その定食屋さん・・・いつもにぎやかでした。
いかにもがらっぱちで、口の悪いおばさんとカウンターにいる男性二人が、半分ケンカでもしているような、かけあいをいつもしていました。自分も最初は驚いたのですが、段々とどうも本当に喧嘩しているわけではないと知ると・・・逆に、その定食屋さんへ行くと、半ばそのかけあいを楽しみにしている自分がいました。そして私はいつも傍観者・・・その店の方とはほとんど会話をする機会はありませんでした。
その機会があったのは、ある年が明けたあたり、男性のカウンター内の方とはじめてちょっとしたよもやま話をして・・・そのときに、田舎がけっこう近いことをそこでお互いが知り、話が盛り上がった記憶があります。ところがです・・・その年のバレンタインが間近になったある日のことです。オイラははじめてその定食屋さんのおばさんから声をかけられました。キョトンとしている私に、そのおばさんはナンとチョコレートをくれたんです。とても大きく・・・、たぶん3000円ぐらいしそうなもの。もちろんコチラからはそれ相応のお返しはしました。ただ私はそれからも何事もなかったかのようにその定食屋さんを利用するのですが、それからは、私がお店に行くとたまにですが、“おーい、彼氏がきたぞ”って言われるように・・・汗。
もちろん田舎へと帰ることになったとき、当然ですがそのおばさんへ挨拶へと行くことになります。バレンタインのチョコは、翌年もいただきました。そのおばさんからは、結局その2回だけ・・・“想い出”という言葉が、テキトウかどうかの判断はおまかせいたしますが、私にとってはとてもインパクトのあるバレンタインでした。